授業参観ってワクワクしますよね。子供がどんな学校生活を送っているかを知る良い機会です。ところが、授業参観の場であからさまな「いじめ」を目撃してしまうとは思いませんでした。
授業参観
息子の中学校では平日参観と土曜参観の2回の授業参観があります。
妻は前回の平日参観に行ったので、土曜参観にはぼくが行くことにしました。
土曜参観とはいえ保護者の数は思ったより多くなく10数人程度でした。
この日は家庭科でしたが、料理等の実習ではなく教室での授業です。
周囲からの無視
最初の15分くらいは先生が講義をしました。
その後、提示された課題について近くの生徒同士で話し合うようにと指示があったのです。
ところが、息子は周囲から無視されていて話し相手がいません。
隣の子は後ろの子達と3人組で話し合っています。
息子がなんとか話しに加わろうとしても、全く相手にされないのです。
何度か話しかけても、視線すら合わせようとしません。
次に、前の席の2人組に話しかけました。
彼らはちょっと振り向いたのですが、何か一言会話しただけで又前を向いて2人だけで話し始めました。
みんなが話し合っているなか、息子だけが加われず、ひとりで教科書をながめているだけです。
たぶん、早くこの時間が終わってほしいと願っていたのでしょう。
ところが、この話し合いの時間が長く、終わる気配がありません。
先生も気づかない
息子は思い切って、手を挙げて先生に訴えようとしました。
が、先生は気づかない。
息子もタイミングを見計らって、手を挙げるのですが、気づいてくれない。
教室の後ろで一部始終を見ていたぼくは、息子がかわいそうになってしまいました。
先生に言うべきかとも思いましたが、息子のクラスでの立ち位置も理解できてなかったので、その場での発言は控えたのです。
結局、20分ほど続いた話し合いの時間中、息子は誰とも話せず、教科書をながめたり、ぼーっとしているだけでした。
家に帰ったぼくは授業参観での出来事を妻と話しあいました。
過去のいじめ
息子は小学校4年生のときに、いじめられていたのです。
小さい頃からアトピー性皮膚炎だったので、かゆみの激しいところを掻いてしまいます。
特に肘や膝の内側をよく掻いていたので、そこの皮膚がぼろぼろになり、血が滲んでいることもあったのです。
同級生にはそれが汚いと映ったらしく、「ばい菌」扱いされていました。
そのときは、いじめていたのは数人の児童だけだったので、彼らをなるべく避けるようにしていれば、そんなに辛くはないようでした。
中学校でのいじめ
今回はクラスの半数近い子から無視やからかい、軽い暴力を受けていたんです。
息子なりに親に気を使って、いじめられていたことを隠していたようです。
小学生の頃は何でも話してくれたのですが、中学生になると自尊心も強くなったのでしょう。
でも、授業参観でぼくに現場を見られてしまったので、観念してこれまでのことを打ち明けました。
いじめの内容は、女子からの無視と男子からのいやがらせでした。
子供が言わないと、親はいじめに気づきにくいものです。
我が家の場合は授業参観で偶然に発覚してしまったわけです。
この偶然がなかったらと思うと、怖くなります。
常日頃からのコミュニケーションが大切だと痛感しました。