その一口が血圧を上げる、肥満が高血圧を招く4つの理由

健康

健康診断を受けていると、年々増加していく項目があります。
体重と血圧です。
ちゃんと健康管理をしている方はそうでもないでしょうが。
ぼくの場合は体重が年々増えていってます。
体重は増えても身長は変わりません。
つまり、肥満体になていっているのです。
肥満と血圧は関係があるのでしょうか。

高血圧と肥満の関係

残念なことに高血圧と肥満には関係があります。( ̄□ ̄;)
肥満の度合いを示す一般的な指標としてBMIがあります。
このBMIと血圧の相関を示すレポートがあるのです。
ちょっと古い1989年のものですが、32カ国で52の集団で、10079例を調査したそうです。
それによると、

男性の場合

BMIが1増加すると血圧が0.91増加

女性の場合

BMIが1増加すると血圧が0.72増加

するそうです。
ちなみにBMIとは次の計算式で表されます。

BMI=(体重Kg)÷(身長m)²

身長が170cmだった場合、体重が2.89Kg増加するごとにBMIが1増加します。
参考に肥満の判定基準です

BMI 18.5未満 低体重
BMI 18.5~25未満 普通体重
BMI 25~30未満 肥満(1度)
BMI 30~35未満 肥満(2度)
BMI 35~40未満 肥満(3度)
BMI 40以上 肥満(4度)

また、肥満の人は高血圧になるリスクが2~3倍だとも言われています。
血圧が上下する要素は年齢や食事等他にも多数あります。
なので、人によっては体重が増えたからといって、必ず血圧が上がるとは限らないのです。
ただ、一般的には体重が増えると血圧が上がる傾向にあります。

そして、肥満は健康にとってはデメリットが多数あります。
ぼくの場合では、ダイエットに成功して体重が減った時期は、血圧と尿酸値が低くなりました。

肥満が血圧をあげるメカニズムは次の4つが挙げられます。

・肥満は血液量が多いので高血圧になる
・肥満はエネルギー消費が促されるので高血圧になる
・脂肪細胞が多いと高血圧になる
・肥満は血液がドロドロ、なので高血圧になる

肥満は血液量が多いので高血圧になる

肥満とはどのような状態でしょうか。
手元にある辞書によると「肥満」とは
「こえふとること」となっています。
こんな状態でしょうか。

つまり、体重が増え、脂肪等の体組織が増加します。
そのために必要な血液の量も増えてしまうのです。
より多くの血液を全身に送り出すには、より強い圧力が必要になります。
血液の圧力、つまり血圧が高くなってしまうのです。

肥満はエネルギー消費が促されるので高血圧になる

肥満になると肝臓がよりエネルギーを消費しようとするために、交感神経が活発になります。
交感神経が活発になると興奮状態になり、運動する準備ができるのです。
そのために血管が収縮してしまいます。
そして、血圧が上昇してしまうのです。

ぼく個人としては「ポパイがほうれん草を食べたとき」が連想されます。
ポパイを知らない方はごめんなさい。
ほうれん草を食べてエネルギーが充填され、準備万端。
肥満の人はほうれん草を食べなくても同じ状態を維持している。
そんなイメージです。

脂肪細胞が多いと高血圧になる

肥満になるということは、体内の脂肪が増えるということです。
脂肪を蓄えているのが脂肪細胞です。
脂肪細胞からはインスリンの働きを抑える物質が分泌されます。
そうすると、食事によって上昇した血糖値が元に戻らなくなります。
これが高血糖状態です。

高血糖が続くと、血糖値を下げるために、さらにインスリンが分泌されます。そうするとインスリンが過剰な状態になります。
これが高インスリン血症と呼ばれるものです。
高インスリン血症は肝臓でのナトリウムの再吸収を促します。
すると、心臓が送り出す血液量が増加し、血圧は上昇します。

肥満は血液がドロドロ、なので高血圧になる

血液中の糖質や脂質が多い状態をドロドロといい、少ない状態をサラサラといいます。
肥満の方は標準体型の方に比べて血液がドロドロである場合が多いのです。
ドロドロの血液を体中に流すためには、より強い圧力が必要になります。
つまり血圧が高くならざるをえないのです。

まとめ

肥満になればなるほど高血圧になるのであれば、血圧を下げるには肥満の解消が有効です。
食べ過ぎを避けて、定期的な運動を心がけていきたいものです。